恵佑会第2病院がみんなの健康の悩みを解決します
消化ライフ編集室 健康オタクのちぃちゃんです。
突然ですが私、風邪を引いたことがない。と断言してもよいくらい風邪とは縁遠いです。
「バカは風邪ひかない」なんて言われますが、けしてそうではなく「腸内環境」が良いから風邪を引かないということを、皆さんにお伝えししたいと思います。
つまり!私は腸内環境優良児というお話です。
まず初めに「風邪」についてお話します。
風邪気味、風邪っぽい、風邪が長引いて・・・とか、風邪は万病のもと・・・なんて言葉よく耳にしますが、皆さんはこの風邪について、どれだけ正しい説明をできますか?
ズバリ質問です。
Q 風邪ってなんですか?
・・・・・・・・・・・・
どうでしたか?風邪について正しく答えられましたか?
風邪は、専門的に言うと「かぜ症候群」。鼻、咽頭、喉頭の上気道でおこる急性炎症の疾患を「かぜ症候群」と言います。最近では、気管、気管支、肺の下気道でおこる急性炎症の疾患までを総称して「かぜ症候群」と言われています。
と言われています。ウイルスには多くの種類がありますが、代表的なウイルスについて説明します。
ライノウイルス
鼻かぜを引き起こすウイルスです。鼻水・鼻づまり・くしゃみという症状から始まります。熱がでないことが特徴です。大人の風邪の30%~50%はこのウイルスが原因です。春~秋にかけて多いウイルスですが、一年を通してみられるウイルスです。
コロナウイルス
鼻や喉のかぜを引き起こすウイルスです。鼻水・鼻づまり・せき・喉の痛みという症状がでます。熱がでるときもあります。大人の風邪の15~20%はこのウイルスが原因です。冬に多くみられるウイルスです。
RSウイルス
せきのかぜを引き起こすウイルスです。鼻水・せき・たんという症状がでます。小児の場合、肺炎・気管支炎を引き起こし重篤するケースもあります。感染力が強いウイルスです。冬から春にかけて流行するウイルスです。
アデノウイルス
扁桃腺、気道に感染するウイルスです。プール熱とも呼ばれています。風邪の症状のほか、結膜炎、咽頭炎、胃腸炎などの原因となるウイルスです。夏に流行しますが、一年を通してみられるウイルスです。
インフルエンザウイルス
鼻水、せき、頭痛、高熱、筋肉痛、全身のだるさなどの症状を引き起こすウイルスです。A型、B型、C型がありますが、流行の原因となるウイルスはA型とB型です。A型とB型は毎年世界中で流行を繰り返しています。国や地域、年によって変異し、流行を引き起こすウイルスです。感染力が非常に強いウイルスです。
まだまだ風邪の原因となるウイルスはたくさん存在しますが、この辺にして、次に気になるのは、どうやって感染するの?感染経路について簡単に説明します。
よく「寒かったから風邪ひいた」「冷やしたら風邪ひくよ」という会話を耳にしますが、風邪は、この会話の内容ではひきません。風邪のウイルスは飛沫感染か接触感染という感染経路で体の中にやってきます。
では、どこから体に入ってくるのでしょうか?
皆さん、どこからだと思いますか?
私たち人間の体の表面は皮膚です。皮膚はウイルスをシャットアウトしてくれる強い存在なので、皮膚から風邪のウイルスが体内に入ることはありません。
ということは、皮膚がないところから風邪のウイルスが体に入ってくるの?
はい その通りです。
その中でも、鼻が感染経路となっているケースが多いです。目と口は閉じることはできますが、鼻は閉じることなくずっと空気を吸い込んでいます。ウイルスが入りやすいのは納得ですね。
次に気になるのは、体の中に入ってきたウイルスは、どうなるの?ではありませんか?
体の中にウイルスが入ってくると「ウイルスに感染しました」という情報が細胞から細胞へと伝わります。
かなり簡単な説明ではありますが、風邪の諸症状(鼻づまり・鼻水・咳・発熱)は、体がウイルスと戦い、体の中からウイルスを撃退している反応ということです。
なるほどですね。
ここからは、風邪をひきやすい人・ひかない人の違いについて説明したいと思います。
風邪の原因、ウイルスについてお話してきましたが、皆さんその違い、わかりますか?
答えは2つ!
1つめの違いは、今までの話の中にあります。
そうです。ウイルスが体内に入りやすいか、入りにくいかの違いになります。
風邪をひきやすい方、ウイルスが体内に入らないようする対策についてお話します。
うがい、手洗い、マスク、湿度をきちんとしたら風邪をひかない。ということではありませんが、対策をしないよりは風邪にかかる可能性は低くなるはずです。お試しください。
そしてもう1つの違いについてお話します。ここが皆さんに一番伝えたかったお話です。
免疫力の強さは、風邪をひきやすいか、ひかないかに大きく関係しているのです。
ここからは免疫力について説明したいと思います。
風邪ひいたかな?と感じていても、ほっておいたら自然に治っていた。という経験をしたことはありませんか。私たち人間の体には、外部の病原菌やウイルスなどの侵入を防ぐ機能と、 体内の悪い細胞から身を守る機能があります。
これが免疫力です。免疫力の高い人は風邪をひきにくく、風邪になっても治りやすいのです。
「おたふくかぜ」「はしか」「水ぼうそう」「風疹」になった時、両親や祖父母、近所のおばちゃんに「一度なったからもう心配ない」と言われた経験ありませんか?
これも免疫力の働きの一つで、一度かかって治った病気は、繰り返してかかりにくい。という免疫記憶という機能です。
今まであまり気にしたことがなかった免疫力。とても頼もしくありがたい力だということは理解できたのですが、免疫力って何からできているの?免疫力の正体は?という疑問はありませんか?
もう少し免疫力について説明したいと思います。
免疫力は、免疫細胞という多種多様な役割をもった細胞が集まり、互いに協力しあって私たちの命を守ろうという働きによって成り立っています。
免疫細胞とは、血液中に含まれる白血球のことです。血液を通じて体全体をパトロールしながら、病原体から体を守ってくれています。
病気になって血液検査をしたとき、「白血球の数値が上がる」というのは、病原体と戦うために、防御本能で白血球が増えているからです。
免疫細胞は一人の体の中に何千億個もあると言われています。24時間あらゆる病原体と戦い私たちの体を守ってくれています。
免疫力と免疫細胞についてわかってきましたが、次に免疫細胞ってどこで作られるの?どこにいるの?という疑問を解決したいと思います。
免疫細胞(白血球)は骨髄から生まれます。生まれた免疫細胞は、そのまま骨髄で育つものと、胸腺に送られるものの2タイプあります。
骨髄と胸腺でできた免疫細胞は血管を通って全身をパトロールし、やがてリンパ節や腸などの免疫反応をおこす場所へと移動し働きます。
腸には、口から入ってきた食べ物のほかに、細菌やウイルスなどの病原体も入ってきます。病原体の侵入を防ぐのも腸の大切な役割の一つなのです。
腸は体内にありますが外部の病原菌やウイルスなどの侵入を防いでくれる最大の免疫器官です。
腸内環境が乱れる
↓
免疫細胞が機能しない
↓
病原体が侵入してくる
↓
病気のリスクがあがる
となります。
次回は、免疫力を高める=腸内環境を整えるにはどうしたらいいの?というお話をしたいと思います。
免疫力が低下すると、
などなど、体に様々な不調がでてきますが、少しでも体の調子がおかしいな・・・と思ったら、お医者さんに診てもらってくださいね。
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